リチャード・ラビン インタビュー『チャネリング27年の変化』

エクトンとのチャネリングを27年間続けるリチャード・ラビン。エクトンとリチャードがつむぎだす穏やかなエネルギーにあふれた講座は、人々のこころを癒し、光溢れる未来へとみちびきだします。今回はリチャード・ラビン氏に27年間のチャネリングの変化について、核となる内容から周辺の状況にいたるまで、そして過去からつづくエクトンの教えなどを伺いました。

チャネリングの流れ

――  リチャードさんは27年間チャネリングをしていらっしゃいますが、その間チャネリングもいろいろ変化してきているのではないかと思いますが、いかがでしょうか?

リチャード:自分がチャネリングをはじめた頃、にわかにチャネリングブームがまわりで起こりました。私はとくにスピリチュアルな生き方をしていたわけでなかったのですが、チャネリングを学びながら、なぜか選ばれたかのように感じることがありました。 そして、最初にエクトンと出会ったときは自発的に起きたように見えますけど、チャネリングを学ぶ過程のなかの必然的工程に感じました。

――  エクトンとの出会いは、やはり大きな変化を呼んだわけですね。

リチャード:はい、この変化というものは振り返ってみてみますと、その変化によってよりよい質のカウンセリングができるようになった証なのです。それは、常に学び続けることで付いてくるのです。継続するにつれ、成長、あるいは変化がその度に起きるのです。

――  そこには、心地よさも感じられたのですか?

リチャード:最初の何年かは感情をベースにしたカウンセリングをやることが多かったのです。過去に未解決な問題を一緒に振り返ったり、心理的に直面している問題に対応するよう手伝ってきました。しかし、カウンセリングをしながら感情的になる姿を共にし、問題にプロセスしていくやり方はあまり心地よくなかったのです。それが、今は、感情的な側面と理性とのバランスを求めて人々が私のもとに来るようになり、チャネリングに心地よさを感じるようになりました。

――  当時、チャネリングはどんなふうに受け取られていましたか?

リチャード:最初、メディアがチャネリングというものに関してかなり反発をしました。非日常なことだったので。しかし近年においては、かなり日常的になってきました。物事は進展するべく方向へと進展しているという状況でしょうか。

チャネリングの目的

――  チャネリングの根本概念のところにテレビの周波数を合わせるみたいに、ふたつの周波数が合うとコミュニケーションが成立するという考え方がありますよね。自分や、自分のバウンダリーがどこにあるかということもチャネリングの根本概念は結構入っていて。情報が外にあって、自分はその外にいるっていう感じじゃなくて、それを宇宙始まって以来の情報のデータベースがあるなんて言う人もいるし、とにかく、情報というのは、偏在している。いろいろなところにあるという、そういう考えでもあるようですけど。リチャードさん自身はどのように感じていらっしゃるのですか?情報がどこからくるみたいなことを。

リチャード:チャネリング・トレーニング・コースに参加された皆さんにお伝えすることですが、それをどのように信じるか、見るかということをこちらからは提供しないんですね。一人ひとりがそれをどう見るかは個人の自由、選択の自由でやってくださいとお伝えします。情報を受け取ろうとする側にとって、情報が自分の外の源から来るように感じられることもありますし、内側から来るように感じられることもあるわけなんです。しかし、教える側の役割としては、最もその人にとって適切な形で情報が受け取ることができるように、どのようにそのことを観るか、また信じるかに関しても、その人にとって一番適切な方法、信じ方ができるように安全な環境づくりをお手伝いするというのが役割だと思っています。

――  チャネリング入門コース、7日間トレーニングコースに来ている参加者の方は、チャネリングの能力というスキルをどういうふうに使おうとしているのでしょうか?

リチャード:いろいろな目的を持って来られていますね。2日間の入門コースの中では、来られた方一人ひとりにどういう目的で来られたか聞く時間はなかったのですが、7日間のコースではそういう機会があったので聞いてみると、中にはやはりチャネリングを学んで仕事につなげていきたいという方もあれば、自分自身や自分の家族のために使いたい、あるいは自分自身の経験をただ深めるために来たと。中でも非常に興味深かったのは、何で来たかったのか分からないが、ただ得るものがあればと思って参加したという方もいました。

やはりチャネリングに関しても、チャネリングのスタイルに関しても、チャネリングという現象をどう見るかということに関しても、それぞれ個人個人のスタイルというものがあると思うんですね。ですからこちらの考え方を押し付けるのではなく、その方にとって一番合った見方、あるいはやり方を引き出すお手伝いをしようといつも心掛けています。

――  コース参加定員が限られているのは、1対1の関係性を非常に大事にしているコースだからということになりますね。

リチャード:はい、各生徒さんに対して個人的に意識を向けるという部分がなければならないと思っています。

――  チャネリングのスタイルも変化してきているということですが、それはやはり人の意識の変化や、地球の変化、そういったものとも関係していると思いますか?

リチャード:はい、もちろんそういった関係性はあると思います。具体的に細かな点をお話しするのは難しいとは思うのですが。しかしあえて言うなら、意識の変化、意識の成長・進化、その全体の過程とチャネリングの変化というものは密接なつながりがあると思います。

――  リチャードさんがチャネリングを始めてから、今、27年が経ち、チャネリングをする方が増えてきていると思うんですが、その中で今後はどういったチャネリングが増えてくると思われますか?

リチャード:もし未来がどうなるのか分かっていると、チャネリングのマジック、魔法のような点、不思議さ、驚きというものが無くなってしまうとも思います。思うに、チャネリングをする人々がより聡明になっていくというか、賢くなっていくのではないか。つまり、チャネリングをすることによって通常の意識状態ではつながることが難しいような情報やエネルギーと、さらに人々がつながることができるようになったならば、日常生活をより有効に生きることが当然可能になっていくと思うんです。

例えば今後未来に、もっとたくさんの人々がチャネリングをし、あるいはチャネリングを教えていく人々が出てきたとき、それらのやり方というのは自分がやってきたやり方とは違ったものになる可能性が十分あると思います。それは、チャネリングがもっと身近なものになっていく過程でもあるのだと思います。

しかし今後は、自分自身が今まで考えもしなかった、あるいは身につける機会がなかった様々な形の感受性をはぐくむ、そういった能力を育てる技術というものが見いだされていくでしょう。そういった新たな技術、方法というものが、新たな世代のチャネリングにも影響してくるのではないかと思います。

チャネリングの定義

――  ところで、27年の間にはチャネリングの定義のようなものも変化してきたのでしょうか?

リチャード:そうです。今まではチャネリングとみなされなかったものに対しても、これはチャネリングの範囲内のできごとだというふうに、チャネリングに対する定義が今よりも柔軟に、より広がりのあるものになっていくのではないかと思います。

それから、チャネリングをする人の人数が少なかったときには、チャネリングができる人たちはいかにも特別な人々というふうに扱われてきましたが、より多くの人がチャネリングについて知り、体験を深めていくと、それほど、いわゆる特別なことではなくなってきました。ということは、それがチャネリングが日常生活に関連しやすいというか、日常的に活用しやすいものになってきたということですね。

――  なるほど、より身近なものになるのですね。それは、エクトンの考えですか?

リチャード:ええ、エクトンがいつも言うことなんですが、このチャネリングという現象は人間がこの地球上に生きるようになって以来ずっと、それは存在し続けてきていたというのですね。彼が言うには、はるか昔に書かれた宗教的な経典となっているもの、それらもすべて方法としてはチャネリングを使って書かれたものであると言っています。それらの宗教的な経典の基になった素材にもいろいろ役に立つものはあると思うんですが、それと同時に明確ではない表現もたくさんあったと思うんです。そういったことが、チャネリングがより定着していくことにつれ、本質的な内容がより明確に、より多くの人々に伝わることになるのではないかと思います。

――  確かにリチャードさんがコースの中で教えているチャネリングの方法というのは、新しい流れに沿った内容になっていると思います。

リチャード:ありがとうございます。みんなが自分自身を大切に今を生き、愛を広めていけばいくほど、新たな扉が開くというか。本当に今大事な、歴史始まって以来の大事な変化の時期がきていると思います。それを越えることができたなら、皆さんは惑星間文明交流というものの、初期状態に招待されると。つまり、皆さんが孤独ではないということが明らかになる。いくつかのゲストイベントやセッションでそのことに関して話をしているんですが、エクトンは“それは何百年先ということではなく、皆さんが今回生きている間に”という感じの口ぶりで語っていました。

――  嬉しいですね。

リチャード:可能性としては次元上昇、アセンションなどということそのものに焦点を合わせながら生きることもできるかもしれないし、今を大切に日常を大事に愛をはぐくんでいくということを中心に生きることもできるかもしれないけれども。基本的には今の時代に起きていることの背景というか、性質はたぶん同じなのではないかなと思います。

私、リチャード個人的な意見としては、地球外生命とチャネリングというのももちろん悪くないのだけれども、個人的には興味がなく、どちらかというと目の前に来てほしい、姿を見たいと思う方です。

科学的に新しい発見がなされると、今まで様々な古い考え方、ものの考え方があったかもしれないけれど、それらの考えに対し、ちょっと待ってくれと。私たちが最先端の科学で発見したところによると、それらの古い考えというのは、もう映し出していませんよというふうに、科学が主張し始めると、それは時代の流れとして既存の考えというものが形を変えていく、非常に面白いことなのではないかと。

だから、このことはチャネリングということだけではなく、進化だとか、起きていることの全体に関することだと思うんです。

――  エクトンのそういうところが好きですね。非常に着地した感じがあってね。

リチャード:ありがとうございます。別の選択肢を考えると、自分は、ふわふわと浮いて、地に足がつかずに、宙に浮いたままでいなくてはいけません。しかし自分はそれを望まないし、自分が思うのはやはり、自分が死んでから天国を経験するというのではなく、生きている間に天国と呼ばれるものをこの地上でいかに経験していくかということを試みてみたいと。そして、それは自分自身の内側から、ハートから始まると思うのです。